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弁護士ブログ

2014/11/05

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 わたしたちの日常生活においては,「保証金」という言葉もよく使われます。物件を賃借する時に大家さんに納めるお金もそうですが,これはちゃんと賃料が滞りなく支払われるか,退去時の原状回復がしっかりなされるかなど,将来の賃借人としての義務がちゃんと果たされるように担保するために授受されます。

 

 法律の世界でも「保証金」というものがあります。仮差押や仮処分の申立をしたら,裁判所から「保証金」を納めることを要求されます。これは申し立てられた相手方が仮差押などの決定によって被るかもしれない損害の担保という意味で納めさせるのです。でもこれは事件が終結した時には担保取消決定によって通常は戻って来ます。

 

 さらに,勾留されている刑事事件の被告人が,保釈許可決定によって裁判が終結する前の時点で釈放されることがありますが,その時にはやはり「保証金」を納めなければなりません。これは保釈保証金と呼ばれています。一般の会社員ですと,そうですね今の実務相場では250万円から300万円といったところでしょうか。でもこの保釈保証金も,被告人が逃亡などしない限りは戻って来ます。逆に言えば,逃亡したりすれば没取されます。要するに,刑事被告人の公判期日への出頭を確保するための担保なのですよ。

 

 さて,さて,いつもながら前置が長くなりました(笑)。このブログで本当に私が言いたかったことは,例の悪質な中国漁船による日本国領海内にある赤サンゴの乱獲に対する怒りです。東京・小笠原諸島沖での悪質な中国漁船によるサンゴ密漁問題については,中国漁船は9月中旬から増加し,10月末には伊豆諸島沖でも確認され,この1か月半で10倍以上の200隻超に膨れあがりました(産経新聞)。

 

 海上保安庁によりますと,9月15日に小笠原諸島周辺で確認された中国漁船は17隻でしたが,10月1日には40隻に急増。23日には100隻を突破して113隻に上りました。30日には400キロ以上も北に位置する伊豆諸島の鳥島や須美寿島周辺でも164隻が発見され,小笠原諸島周辺での48隻とあわせて合計212隻も確認されたのです。

 

 臆面もなく日本の排他的経済水域(EEZ),領海を侵す中国漁船の映像なんかを見ておりますと,正にゴキブリですね。ゴキブリのような連中です。こういった手合いは,モラルも道徳もあったものではありません。しかし,モラルや道徳についてはこういった手合いにとっては「守ろうが守るまいが俺たちの知ったこっちゃない!」と開き直るでしょうが,法的にはそうはいきません。この連中のやっていることは明らかに日本の法令違反だけではなく,国連海洋法条約違反でもあります。したがって厳格に取り締まった上で,法のルールを守らせなければなりません。

 

 そこで,やっと「保証金」の話題に戻るのです(笑)。我が国の漁業主権法では「担保金」と言われていますが,これは日本のEEZでの無許可漁業などの違反により逮捕された外国人船長が釈放条件として支払う罰金のことです。また支払を保証する書面の提供があった場合にも釈放されます。

 

 私が言いたいのは,この「担保金」(保証金)の金額は非公開となってはおりますが,低すぎるという指摘が多く,何らの抑止力になっていないという由々しき現状を改めよということです。密漁の対象になっている赤サンゴは「宝石サンゴ」とも呼ばれ,卸値はこの10年で約5倍に上昇し,平成24年度の平均取引額は1キロ当たり150万円で,密漁を繰り返すゴキブリ,いや彼らは数千万円の荒稼ぎをしているのです。したがって,密漁による違法な利益が相当に高額ですから,それよりも「担保金」の額が低いんだったらそれを支払ってでも密漁を続けようという横着な判断になってしまうのです。

 

 中国共産党の例の横柄な報道官は,厚顔無恥にも相変わらず横柄な口をきいておりますが,本気で取り締まる気などないのではないでしょうか。本当に恥というものを知るべきです。小笠原諸島は世界自然遺産です。その周辺のサンゴもかけがえのない存在なのです。日本国はこういった連中を徹底的に取り締まらなければなりません。

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