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弁護士ブログ

2009/03/24

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 大学卒業から社会人1年生の頃にかけて,自分にとっては音楽愛好家としての衝撃的なことが相次いで起こってしまった。その演奏をこよなく愛し,愛聴していたアーティストが亡くなったのである。1981年2月に亡くなった指揮者のカール・リヒターと,1982年10月に亡くなったピアニストのグレン・グールドである。それぞれ54歳と50歳であったから,正に急逝だった。

 

 今も思い出すのは,大学生時代にはカール・リヒター指揮,ミュンヘンバッハ管弦楽団演奏のバッハのブランデンブルグ協奏曲全曲をしょっちゅう聴いていたことである(グラモフォンから出ているレコード)。そのレコードは,確か第1番,第3番,第6番がカップリングされたものと,第2番,第4番,第5番がカップリングされたものに分かれていたと思う。リヒターの演奏は,それこそバッハの真摯な求道者で,誠実さを感じるものだった。それに何よりも,アルヒーフから出ているバッハの「マタイ受難曲」(1958年録音)とバッハの「ミサ曲ロ短調」(1961年録音)が本当に素晴らしい。この2つの録音には,アルトのヘルタ・テッパー(それは母なる大地と表現してもいいような包容力のある歌声),バスのキート・エンゲン,バスのディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ,テノールのエルンスト・ヘフリガーの各ソリストが共通している。ああ,癒されたいなと思う時は今でもよく聴いて感動している。僕があの苦難のオーディションを受けて合唱団に入り,現在「マタイ受難曲」の練習に励んでいるのも,リヒターの演奏を聴いて感動した若き日の体験がその淵源にあるのである。

 

 そして,ピアニストのグレン・グールド。僕はバッハ「平均率クラヴィーア曲集第1巻,第2巻」が非常に好きで,ここに含まれている全部で48曲のプレリュードと48曲のフーガは宝石箱の珠玉。正に小宇宙を構成している。今でも,これを聴いて触発され,ピアノの下手な自分をして何とかその一部のプレリュードやフーガの練習に駆り立てている(僕もグールドと同じで,対位法に憧れる部分があるのである)。そして,この「平均率クラヴィーア曲集第1巻,第2巻」の彼の演奏を大学生時代にこよなく愛していた。そして,グールドの死の直前(1981年)に再録音したバッハのゴルトベルク変奏曲も素晴らしい。同じ曲の1955年録音盤と聴き比べた場合,僕は最晩年の1981年録音の方が好き。ただ,ちょっと言わせてもらうと,グールドの演奏で好きなのはバッハだけである。彼の演奏するモーツァルトのピアノソナタ第8番イ短調(K310)を聴いてから,バッハ以外は聴くまいと少し食わず嫌いになったのかもしれない。そのグールドは,夏目漱石の「草枕」を愛読していたそうな。日本人でありながら僕はまだ読んでいない。近々読んでみたいと思う。

 

 いずれにしても,大学卒業から社会人1年生の頃にかけては,愛聴していたアーティストが相次いで急逝し,衝撃を受けてしまったことを今でも覚えている。

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