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弁護士ブログ

2015/04/13

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 統一地方選挙も終わりましたね。大阪府議会と大阪市議会では,大阪維新の会がいずれも第1党の地位を確保しました。橋下徹大阪市長もほっと一息でしょうし,これに気を良くして「大阪都」実現に向けて驀進していくでしょう。でも私は「大阪都」などは反対です。都は天皇陛下がおわします所,ただ一つです。

 

 橋下徹という人物を見ていていると,彼が「ふわっとした民意」を重要視していることからも分かるとおり,民主制の危険な側面,はたまたその行く末に怪獣のように顔を出す僭主というものを連想してしまいます。

 

 ちょっと前にこのブログでもご紹介しましたように,私は隔月刊の「表現者」という雑誌はとても好きでして(キャッチフレーズは「保守」の本質に立つオピニオン誌),最新号の特集「プラトンに倣い、民主主義を疑え」の各記事は本当に面白いです。どの論考も素晴らしく私の腑に落ちる内容でしたが,特に柴山桂太氏(滋賀大学経済学部准教授)の記事が素晴らしい。ちょっと引用してみましょう。

 

「・・・プラトンは、デモクラシーの後にやってくるのは、僭主政治だと述べている。寡頭制の時代であれば、まったく尊敬もされないし支配の役職にもなかったような人物が、新たな支配者として台頭してくる。一昔前であれば遠ざけられていた人物、『そのなかで最も激しいのが演説し行動し、他の者は演壇のそばに席を占めてぶんぶんとうなり、違った意見を述べる者を許さない』。彼が権力につくのは、優れた人格を有しているからでも、仲間から信頼されているからでもなく、演説がうまく、観客を喜ばせる方法を知っているからだ。・・・現在の僭主は、・・・敵を作り出し、敵をやっつけるポーズをとることで、メディアを通して民衆の支持や称賛を集め続ければいい。名誉政治家も金権政治家もいなくなった後に出て来るのは、こうした人気取りのポピュリストである。」(「表現者」59号,69頁)

 

 まるで小泉純一郎や橋下徹のことを述べているようです(笑)。私としては,柴山さんは少なくとも橋下氏を念頭においてこの文章を書かれたということを確信しております(笑)。

 

 それに「民意」というのも曖昧模糊としていて,しかも移り気ですし,さらには有権者はイメージだけで「選良」を出現させてしまうことも多い。橋下維新の風に乗って(いわゆる「橋下ガールズ」),比例復活で当選した上西小百合という衆議院議員が格好の例です。国会議員にとって一年で一番重要なはずの予算案採決を彼女は病気を理由に欠席しました。でもその前夜には居酒屋やショーパブなどをハシゴし,さらには公設第一秘書と一緒に京都の高級温泉旅館にホワイトデー旅行に出かけた疑いもあり,党幹部から事情聴取も受けています。これが「選良」なのですか。議員歳費が年間約2200万円,文書通信交通滞在費が約1200万円,維新の会の場合政党交付金の一人当たりの額が約1300万円,さらには公設第一秘書の給与は年間700万円は下らないと言われており,当選以来これまでに彼らには1億円を超える血税が使われております。

 

 ああ,何としても賢明な有権者でありたい。

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