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弁護士ブログ

2009/06/09

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 僭越ながら僕は,数日前から司法修習生N君の指導弁護士として弁護実務修習を担当している。司法修習生というのは司法試験に合格し,ごく近い将来,裁判官,検察官,弁護士のいずれかになる法律家の卵である。先日,弁護士志望のN修習生の歓迎昼食会をしようと,本降りの雨だったが僕とN修習生,2人の事務員さんとで近くのうなぎ屋さんに出向いた。

 

 たたみの部屋(和室)に案内され,そこには床の間があり,掛け軸と一輪挿しが置かれていた。決して華美でなく,質素ではあるが,正に日本の美を感じた。それと,たたみにはやはり魅力がある。僕はマンション住まいで,実はたたみの部屋が一つもないのである。最近特にたたみの部屋が欲しいと思うようになり,一つくらいたたみの部屋にリフォームしたいなと本気で考えている。たたみの部屋はやはり何となく精神的に落ち着く。温泉旅行などに行くたびにそう思っていたのだが,これまでなかなか実現できないでいた。

 

 雨の日で,しかもたたみと言えば,僕はこんなことに憧れている。つまりこうだ。窓を開けっぱなしにして,たたみの上に大の字になって寝転がり,涼しげな外気を感じながら降りしきる雨を眺めているという状況である。みんなでうなぎを食べている最中に,ある愛読書の中の一節がふっと思い浮かんだ。その愛読書というのは,「逝きし世の面影」(渡辺京二著,平凡社ライブラリー)である。この本は至る所に印象的な表現があるのだが,このうなぎの昼食会の際に,次のような箇所がふっと思い浮かんだのである。ヒューブナーという人は明治維新の頃に日本に滞在したオーストリアの外交官であるが,この人の文章の一部を先の本から引用してみる(453~454頁)。

 

 「ヒューブナーは箱根の畑村の宿で、雨の一日を過す経験を持った。畑村はオランダ商館員の参府旅行記にもしばしば登場する集落で、ヒューブナーによれば『風光明媚と茶屋とその庭で有名な所』である。『読者諸氏にはこういう言いがたい幸福感を思い描くことがおできになるだろうか。つまり、篠つく雨が絶え間なく朝から晩までどしゃぶりに降って、快い涼しさをふりまいているなかで、・・・・・・庭に向かってぱっと開け放たれた瀟洒な部屋で、とても綺麗な畳に寝ころがっているという幸せを。』」

 

 僕も何とかこれをやってみたいのだ。まあ,リフォームしたところでマンションの一部屋なので,庭もないし瀟洒という訳にもいかないけれども。

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