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弁護士ブログ

2009/05/20

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 本を買う時には2通りある。ぶらーっと何気なく書店に行き,何のお目当ての本などなしに店内を回り,これはと思う本を手にとってパラパラめくり,よし読んでみようと思って買う方法。もう1つは,新聞や雑誌の広告や書評を目にして,「これは一度読んでみようかな。」と思って買い求める方法である。どちらが多いかというと,はやり半々くらいである。書店で衝動買いしてしまって,読んでみたらそれほどでもなく,やはり書評などで他者から評価されているものがいいなと思うこともあるし,かといって,書評等で評価されていても実際に読んでみると自分にとってはガッカリしてしまうこともあるからである。

 

 最近,「ブルターニュ幻想民話集」(アナトール・ル・ブラーズ編著,見目誠訳,国書刊行会)という本を読んだ。これは新聞広告で興味を持ったからだった。たまにはこういう本もいいなと思ったのだ。広告やタイトルからして,柳田國男の「遠野物語」のフランス版のようなものかなと直感し,何やら好奇心が生じた(訳者のあとがきでは,やはり「遠野物語」のことに言及されていた。)。

 

 この本は割と興味深く読むことができちゃった。これはフランスのブルターニュ地方の漁民,農民の間に伝わる話を19世紀末に広く収集して著作されたものを,最近邦訳して刊行されたものである。「遠野物語」にはカッパや座敷童(ざしきわらし)などが出てきて,怖いような,でもそれでいてどこかほのぼのしたような雰囲気があるが,「ブルターニュ幻想民話集」に出てくる話は,生死に直結しているというか,リアルというか,ほのぼのとしたものを感じはしないものの,人生の深みを感じさせる。

 

 ある時,ふと最愛の人の姿が目の前に現れ,不思議だと思っていたら,同時刻ころにその最愛の人の乗った船が沈没して死亡したという話がある。同様に,ある女性が日曜日のミサに出かけるための身支度をしている際に,不思議なことが度々起こり,ちょうどその頃に兵士としてアルジェリアで戦っていた許婚者が戦死していたという話もある。妻が池でシーツの洗濯をしている時,見知らぬ女から「今洗っているそのシーツはいずれ夫を包む屍衣になる。」と不吉なことを言われ,現実にその直後に夫が自宅で死んでいるのを発見するという話。これらはいずれも,いわゆる「虫の知らせ」というやつだ。その他にも,ある者をからかってビックリさせるために,死んだふりをしていたら,本当に死んでいたというような話。アンクー(ブルターニュ伝説に多く登場する,死が人間化されたもので死神のこと。)にまつわる怖い話。アナオン(苦しんでいる死者の魂のこと。)にまつわる話で,ミサをあげることにより救われる話などが収録されている。また,幽霊の話もあるが,ふと目にする死者のその姿は概して生前の姿のままであり,日本の怪談に出てくるような異形ではない。・・・で,でも怖いことは怖い(笑)。

 

 この本のあとがきに書いてあったし,本当にそのとおりだと思ったのだが,ある地方の民話を読むときは,やはりその地方の歴史,宗教,習俗などに対するある程度の知識が必要とされるようだ。

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