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弁護士ブログ

2013/06/18

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 今では「判決の感銘力」という言葉は死語になったのでしょうかね。実務家の私もあまり耳にしなくなりました。訴訟で最終的に言い渡され,宣告される判決には,主として民事事件に関するものと,刑事事件に関するものとがありますが,昔から「判決の感銘力」と言われてきたのは刑事事件に関するものでしょう。

 

 「判決の感銘力」というのはどういう意味でしょうか。あまりうまく説明はできませんが,要するに,刑の言い渡しを受ける刑事被告人にとって,そのような判断,量刑を受けるのももっともだと納得させるような力と,今後の自分の更生のための励み,動機付けとなるような教導的な力ということではないかと思います。

 

 今日は何でこんな話題にしたのかといいますと,先日,ある刑事弁護の事件で,担当した若い裁判官の物腰,雰囲気,口調が,この「判決の感銘力」とはほど遠いものであることに,弁護人である私も愕然としてしまったのであります。この裁判官は,おそらくではありますが,まだ若く,「マイコート」として事件を単独で処理できることになったばかりのキャリアではないかと思われますが,審理の時から私は違和感を覚えていました。

 

 とても早口で,事務的で,へたをすると「ぞんざい」と思われかねないような口調であり,いま何を言ったのか分からない時もあるくらいでした。しかも相手(被告人ら)の目を見ることなく,机上の記録等に目を落としたまましゃべるのです。雰囲気的にも法廷がすごく「軽い」ものとなってしまっております。刑事被告人としても内心では首をかしげているのではないかと思ってしまったくらいです。判決宣告の際にもそんな態度でした。しかし,それでは被告人にとっては全く感銘力などはないでしょう。

 

 昔,私が記憶している刑事裁判官の中には,判決宣告の際には,なぜそのような事実認定や判断になったのか,どうしてそのような量刑になったのか,そして今後は更生のためにどんなことに気をつけるべきかなどについて,割と説得的に被告人に告げ,説諭していた人も少なからずおりました。刑事訴訟規則221条には「裁判長は、判決の宣告をした後、被告人に対し、その将来について適当な訓戒をすることができる。」と規定されておりますが,それを実践したケースです。弁護人である私としても,「ああ,これなら被告人も肝に銘じるだろうな。」と思わせるような訓戒もありましたし,感極まって落涙する被告人もおりました。

 

 失礼ながら,先日のあの裁判官の法廷では,被告人としてはあたかも自分がベルトコンベアーで刑務所に送られたかのような印象を持ってしまわないかと心配させるようなもので,被告人に与える感銘力としては全くダメでしょう。刑事事件を担当する裁判官としても,日々の事件処理で大変でしょうが,法廷でのあの訓戒の一言で実際に自分は見事に立ち直れたのだと言っている被告人の存在を信じて,「判決の感銘力」という言葉が生きていた当時のように,感銘力を与えていただきたいと思います。仮にそれが無理だとしても,少なくともそれを削いでしまうような法廷にして欲しくはありません。

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