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弁護士ブログ

2022/07/19

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世界は広いし,ノンフィクションの分野でも世の中には本当に傑出した作家がいるものだとつくづく思いました。ダグラス・マレーというイギリスのジャーナリスト,政治・社会評論家,ノンフィクション作家のことです。

 

 

「大衆の狂気-ジェンダー 人種 アイデンティティ」(ダグラス・マレー著,山田美明訳,徳間書店)という本を読んでその感を深くしました。この本の高い評価については,目次の前に掲載されている識者などからの様々な賛辞を目にすれば分かると思います。いくつかご紹介しましょうか・・・。

 

「本書の内容を知らないでいられるだろうか?実際、たったいま読み終えたところだ。こんな本の存在を知って、読まないでいられるわけがない」(トム・ストッパード【イギリスの劇作家】)

 

「マレーの最新刊は、すばらしいという言葉ではもの足りない。誰もが読むべきだし、誰もが読まなければならない。ウォーク(訳注/社会的不公正や差別に対する意識が高いこと)が流行するなかではびこっているあきれるほどあからさまな矛盾や偽善を、容赦なく暴き出している」(リチャード・ドーキンス【イギリスの動物行動学者】)

 

「著者は、誰もがすでに何となくわかっているが言い出しにくいことを言う術(すべ)に長(た)けている(中略)主張も、立証も、視点もいい」(ライオネル・シュライバー【イギリス在住のアメリカ人作家】)

 

「アイデンティティ・ポリティクスの狂気についてよくまとめられた、理路整然とした主張が展開されている。興味深い読みものだ」(タイムズ紙)

 

「マレーは、疑念の種をまき散らす社会的公正運動の矛盾に切り込み、大衆の九五パーセントがそう思いながらも怖くて口に出せないでいたことを雄弁に語っている。必読書だ」(ナショナル・ポスト紙(カナダ))

 

ざっとこんな具合です。私もこの本を読破して,ダグラス・マレーのこの労作については見事な筆致,正鵠を射た主張,十分な立証だったと思います。いわゆるLGBTや人種,そしてジェンダーをめぐる議論については,マスコミ,社会あるいは大衆の同調圧力が極めて強く,アイデンティティ・ポリティクスによる政治活動には疑問すら差し挟むことができないかのような言語空間が形成されていて,極めて窮屈だと感じておりました。正にこの作家は,「疑念の種をまき散らす社会的公正運動の矛盾に切り込み、大衆の九五パーセントがそう思いながらも怖くて口に出せないでいたことを雄弁に語って」くれたのであり,私は快哉を叫んだのです。

 

実はこのノンフィクション作家の凄さを知ったのは,前作と言っていいのかな,「西洋の自死-移民・アイデンティティ・イスラム」(ダグラス・マレー著,中野剛志解説,町田敦夫訳,東洋経済新報社)という大著を読んで深く感動したからです。やはりこの労作も見事な筆致,正鵠を射た主張,十分な立証に基づくものでした。私は密かにマレーの次作を期待していたのです。彼が当代一流の傑出したノンフィクション作家であることは疑いないでしょう。

2022/07/14

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安倍晋三元首相が遊説中に凶弾に倒れ,鬼籍に入られました。あまりにも突然のことで未だに信じられませんが,現実は現実として受け止めざるを得ません。第二次安倍内閣が組閣される前,間近でご講演を拝聴する機会に恵まれましたが,第一次及び第二次安倍内閣がなし得た実績を通覧しても,安倍元首相が卓越した,そして傑出した政治家であったことは疑いようもありません。衷心よりご冥福をお祈りいたします。

 

やはり相当に喪失感というものがありますね。政治家の訃報に接して涙が出てきた経験というのは,平成21年10月に中川昭一元財務大臣の訃報に接した時と今回だけです。私は,中川昭一,安倍晋三各氏こそが確固とした国家観,歴史観,愛国心に基づいて自由民主党を引っ張っていかなければならない真のリーダーだと思っていましたからね。私は,最近ではひな壇芸人やタレントなどが多用されている本当にくだらない地デジなどの番組からは遠ざかっており,よくYouTubeなどで保守系の番組を見ておりますが,それらの番組の中で,例えば櫻井よしこさんや阿比留瑠比さんなども,安倍元首相のこのたびの無念の落命に言及する際には目を赤くされていました。

 

それでも安倍元首相は立派な業績を残されたと思います。積極果断というべき判断の下で可能な限りの成果をあげられたと思います。産経新聞の阿比留瑠比さんが新聞で指摘していましたが(7月9日付け朝刊),第一次安倍政権の時には,占領下に作られた教育基本法を戦後初めて改正し(教育内容こそ重要),防衛庁を省に昇格させ(防衛力強化の必要性),憲法改正に必要だが未整備だった国民投票法を制定しました(主権国家として最低限具備していなければならない条文の制定)。

 

第二次安倍政権以降は,経済政策「アベノミクス」で株価を上げて雇用を創出し,国家安全保障会議(NSC)を設置して政府の戦略的意思決定を迅速化し,さらに,集団的自衛権の限定的行使を容認する安全保障関連法を成立させ,特定秘密保護法も制定しました。首相退任後も,やはり日本を取り巻く安全保障環境に危機感を抱きつづけ,正当にも勇気をもって核兵器のシェアリングの議論,そして反撃能力(敵基地攻撃能力)の保持や,防衛力の抜本的強化・防衛予算の増額などで自民党内の議論をリードしてきました。

 

安倍元首相が政治家として国際的にも高く評価されていた事実は,このたびの諸外国からの弔問者数からも十分に窺えます。

 

これも産経新聞の阿比留瑠比さんが産経新聞で指摘していたことですが,安倍元首相は生前マックス・ウェーバーの次の言葉を引用していたということです。

 

「断じて挫けない人間。どんな事態に直面しても『それにもかかわらず!』と言い切る自信のある人間。そういう人間だけが政治への『天職』を持つ」

 

こういった強い信念の下で政治家として活動していたからこそ,あのような立派な業績を残すことができたのでしょう。

 

「私はこれからの日本に大して希望をつなぐことができない。このまま行つたら『日本』はなくなつてしまうのではないかといふ感を日ましに深くする。日本はなくなつて、その代はりに、無機的な、からつぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであらう。それでもいいと思つてゐる人たちと、私は口をきく気にもなれなくなつてゐるのである。」(三島由紀夫「果し得てゐない約束-私の中の二十五年」)

 

本当に,今後自由民主党内において,中川昭一さんや安倍晋三さんのようなちゃんとした政治家がリーダーにならないようでは,この日本も三島由紀夫が憂えた国に成り下がっていくのではないかと思っております。

2022/07/01

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ほんとに,何なんでしょうね,この暑さ!6月が終わったばかりだというのに,昼間は灼熱,そして夜中は寝苦しさ・・・。

 

私はやはり熱中症対策で十分な水分補給と適度な塩分摂取に心掛けております。汗をかきますけれど,汗はありがたい。気化熱で皮膚温度を下げてくれますからね。人間を含め,動物の身体ってうまくできております。

 

気化熱といえば,先日の産経新聞のコラム「産経抄」に面白い記事が載っておりました。何と,古代エジプトでも気化熱を利用したワインの冷却法があったのだとか。紀元前1400年ごろ建てられた古代エジプトの墓所の壁画には,奴隷が壺の載った棚をうちわであおいでいる場面が描かれており,これは酒好きのファラオ(古代エジプトの王)のために,壺の中のワインを冷やしている場景を描いているようです。つまりこうです。壺は浅い水槽に浸かり,常に濡れているのですが,うちわであおいだ風に当たると壺の表面の水が蒸発して中の温度が下がる訳ですね。そうすると中のワインも冷える。汗をかいた後に風に当たると涼しく感じる経験を活かしているのですね。

 

話は変わりますが,最近では私は夕食時にくだらない地デジの番組を見るよりも,YouTubeをハシゴしております。だっていろんなジャンルの動画を好きな時に好きなだけ楽しむことができるんですから。例えば,バッハのインベンション(2声)とシンフォニア(3声)の動画を楽しんでいたら,次から次に「こんなんありますけどどうですか?」と言わんばかりに忖度して関連動画がラインアップされます(笑)。

 

そうしたら20世紀前半に活躍したフランスのマルセル・メイエという女性ピアニストの動画に行き当たりました。恥ずかしながら私は,このピアニストの存在は全く知らなかったのです。パリ音楽院出身で同時代の女流ピアニストといえば,クララ・ハスキルが有名ですが,マルセル・メイエのことは知りませんでした。

 

しかし,マルセル・メイエの数々の動画で彼女の演奏を聴いていると(もちろんモノラル録音),何とも味わい深く,洗練されていて,思わず引き込まれる魅力があります。引き込まれてしまうのは,彼女がかなりの美人であることも影響しているのかもしれません(笑)。

 

バッハもさることながら,クープラン,ラモー,スカルラッティなどの演奏も素晴らしい。彼女は私が生まれた翌年にパリで亡くなっておりますが(享年61),ようやく1990年代から彼女の録音のCD化がなされるようになり,日本でも知る人ぞ知る存在になったようです。何と,調べてみたらCD17枚の廉価版ボックスも販売されているようです。入手できれば入手したいと思います。

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