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弁護士ブログ

2019/03/29

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最近,むさぼるように読破し,深く感銘を受けた本があります。「西洋の自死」(ダグラス・マレー著,町田敦夫訳,中野剛志解説,東洋経済新報社)という本です。

 

この本は,「移民・アイデンティティ・イスラム」という副題が付けられているように,グローバリズムという呪文のようなかけ声の下,欧州が膨大な移民を次から次に受け入れる政策を継続してきた結果として,もはや欧州(西洋)が欧州(西洋)でなくなってしまった,換言すれば,際限のない大量の移民政策によって西洋が自死してしまったという警世の書です。また,この本の冒頭には評論家中野剛志さんの解説が付せられているのですが,その標題は「日本の『自死』を予言する書」となっております。欧州の現在の悲惨な状況を見るにつけ,移民政策の強力な推進者であったあのドイツのアンゲラ・メルケルですら,「多文化共生主義」の失敗を認めているのです。

 

この警世の書の内容については,やはり実際に読んでみなければ判らず,そして是非実際に読んでみて欲しいと思うのですが,どんなことが書かれているのかを端的に示すものとして,この本のカバーの内側に書かれている次のような記載で概ね察することができるでしょう。

 

「欧州各国が、どのように外国人労働者や移民を受け入れ始め、そこから抜け出せなくなったのか。」
「マスコミや評論家、政治家などのエリートの世界で、移民受け入れへの懸念の表明が、どのようにしてタブー視されるに至ったのか。」
「エリートたちは、どのような論法で、一般庶民から生じる大規模な移民政策への疑問や懸念を脇にそらしてきたのか。」

 

この本はもちろんノンフィクションですから,正確な情報リソースに基づいて,ファクト(事実)がこれでもかこれでもかと記述されております。オランダの映画作家テオ・ファン・ゴッホのイスラム教徒による凄惨な殺害,フランスの風刺雑誌「シャルリー・エブド」社屋の襲撃・殺戮,サッカー試合中のフランス・サン=ドニのスタジアムでの自爆テロ,2015年の大晦日にケルンで発生した大勢の移民による性的暴行,強盗事件(被害女性は約1200名)などなど。

 

EUは,シェンゲン協定やダブリン規約などによって,国境というものを取っ払う覚悟はできていても,西洋文明というものを滅亡させる覚悟まではできていなかったはずです。この本は「欧州は自死を遂げつつある。少なくとも欧州の指導者たちは、自死することを決意した。」という深刻な文章で始まっています。この愛すべき日本も,決して国の形まで壊してしまうような移民政策を取るべきではなく,文化,伝統というものはしっかりと守っていく覚悟が必要だと思うのです。今生きている日本人こそが主人公なのだから闇雲にどんどん「革新」していけば良いというのではなく,長い歴史の中で祖先が守り抜いてきた国柄,文化,伝統というものは将来の日本人の為にも守っていくべきで,今生きている日本人だけでどうこうできるものではないのです。要するに,水平的な思考ではなく,垂直的な思考も大切です。この本の記述の中で腑に落ちる内容は随所にあるのですが,「保守思想の父」といわれるエドマンド・バークの次の言葉の引用は,腑に落ちました。

 

「それとは別種の正義への訴えが、より保守的な考えを持つ人々から出されてもよかった。そうした人々は、たとえば18世紀の政治家エドマンド・バークと同様の見解を持っている可能性がある。保守主義者のバークは次のように洞察した。文化や社会というものは、たまたま今そこにいる人々の便のためにではなく、死者と生者とこれから生まれてくる者たちが結ぶ大切な契約のために働くものだと。そうした社会観においては、尽きることなく供給される安価な労働力や、多様な料理、特定の世代の良心を慰謝することなどを通じて人々がどれほど大きな恩恵を得たいと望んでも、その社会を根底から変えてしまう権利までは持ちえない。なぜなら自分たちが受け継いだ良いものは、次に引き渡すべきものでもあるからだ。仮に祖先の考え方やライフスタイルの一部は改善可能だという結論に達するとしても、だからといって次の世代に混沌とし、粉砕され、見分けもつかないようになった社会を渡すべきだということにはならない。」(同書450~451頁)

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