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弁護士ブログ

2011/02/01

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 私は新選組に関する読み物が結構好きです。古くは,子母澤寛のいわゆる新選組三部作「新選組始末記」,「新選組遺聞」,「新選組物語」などは読破しておりますし,そのほか,新選組を題材にした歴史小説なども読んだことがあります。

 

 作家の浅田次郎氏も新選組を題材にした著作があり,「壬生義士伝」は素晴らしかった。これを読んでいる最中に不覚にも何度も泣いてしまったこともありました。恥ずかしながら嗚咽してしまったこともあったほどです(笑)。でも,この「壬生義士伝」を読んでいて同じような失態を演じてしまった人を私はもう一人知っております。それくらい感動的な小説でした。私がこの「壬生義士伝」を読んだのは,ちょうど大所帯の法律事務所から独立しようとしていた頃で,これからは自分の知恵と甲斐性と責任で生活の糧を得,愛する妻子を守っていかなければならない立場の自分を,主人公である吉村貫一郎の懸命な姿に重なり合わせてしまったのでしょう。

 

 浅田次郎氏がその次に新選組を題材にして世に送り出した作品が「輪違屋糸里」でした。再び「泣かせて欲しい」と思っていた私は,早速この本を買い求めて読んだのですが,残念ながらこれについては全く泣けませんでした。はっきり言って感動もそれほどは・・・。

 

 そうこうしているうちに,浅田次郎氏の最新作「一刀斎夢録」が登場しました。私としては,「壬生義士伝」の時のように泣かせて欲しいと思っておりましたし,何よりもこの本の宣伝の中に「慟哭必至」なんていう文句もありましたから,かなり期待して飛びついて読み始めたのです。でも残念ながら,「泣く」という目的からすると見事に当てが外れたのでござる(笑)。新選組の小姓で不遇の生い立ちであった市村鉄之助が,実家と宿世の縁を切りたかった斎藤一の気持ちを忖度する場面,死を覚悟した土方歳三が市村鉄之助の命を助けるために,彼に自分の遺品となるもの(写真と愛刀)を持たせて,土方の故郷の佐藤彦五郎宅に遣った場面は,確かにじーんときましたし,目頭が熱くなりましたが,「壬生義士伝」の時のような嗚咽には至りませんでした(笑)。確かに浅田氏の取材力と表現力には素晴らしいものがあります。しかし,斎藤一という隊士は新選組の中でもナゾに包まれている部分が多く,薩摩藩の中村半次郎(後の桐野利秋)のように「人斬り」のイメージは確かにあるのですが,ここまで鬼畜のような人間として扱ってしまうのには違和感がありますし,戦場で偶然にも再会した市村鉄之助に斬ってもらいたいという思惑だったのに,逆に彼を斬ってしまったという大団円は「何かなー」という気がするのです。史実だったのならば仕方ありませんが。どこかに泣ける本はありませんかねぇ・・・。

 

 このようにして,この本はほとんど泣くことができず,当てが外れたのでござるが(笑),サッカー日本代表のアジアカップ制覇は,誠にあっぱれでござるよ。

 

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