いつかはこの日が来ると思ってはいても,このたび長嶋さんが亡くなり,昭和生まれの私はやはり本当に寂しい思いがいたします。押しも押されぬ昭和の大スターでしたし,長嶋茂雄という存在は私の少年時代からその雄姿が脳裏に焼き付いているのです。
私が4,5歳の頃,熊本県の田舎で過ごしたことがあったのですが,おばさんやおじさんから,「長嶋のマネをしてみてよ。」というようなことを言われ,幼い私がその気になって長嶋選手のスイングや顔まねをして得意になっていたことをうっすらと覚えていますので,もうその頃から私は巨人の長嶋選手のファンだったのでしょう。
再び名古屋で生活するようになり,小学校に上がってから初めて親に野球のユニフォームを買ってもらったときは,当然背番号は3でした。周りのみんなはほとんどが背番号3だったのです(しょせん草野球ですから同じ背番号が何人いてもいいのですよ)。背番号3のユニフォームが自慢で,試合や練習もないのにこれを着て,バットにグローブを差して肩にかつぎ,町内を自慢げに歩いていたことを思い出します(笑)。
昭和の時代ですからテレビは家に1台しかありません。3人きょうだいで姉と妹に挟まれている私は,チャンネル争いでは劣勢でしたが,そこは父親の仲介で何とか時間帯を分けて私も巨人戦のナイターを観ることができ,心から長嶋茂雄という選手の活躍を楽しんでいたのでした。ここぞという時に打ってくれたんですよ。かっこよかったなぁ。
2471安打,444本塁打,生涯打率.305・・・。すごい記録だと思いますよ。生涯打率が3割を超えているんですから。私は長嶋選手のDVDを一つ所有しているのですが,当時の巨人戦のテレビ中継の一つを最初から最後まで観てみたい気がします。当時の記憶が懐かしくよみがえるでしょうね。柴田,土井,王,長嶋,末次,国松,森,黒江・・・。投手は城之内,金田,堀内,中村,高橋(一三),宮田・・・。
実は私には大切な所蔵本というか所蔵品があるのです。2012年12月に産経新聞社から発売された「長嶋茂雄 ドリーム・トレジャーズ・ブック」というものです。税別1万3800円での発売でしたが,その当時私はすぐに買いました。「空前の超豪華本」,「ここに長嶋茂雄の真実がある」という触れ込みでしたから。さらにこの超豪華本(書籍,映像DVD,音声CD,お宝レプリカ)には次のようなキャッチフレーズが付けられていました。
「この男が輝いていたころ、日本も輝いていた 長嶋は日本を照らす太陽だ。」
私の頭の中ではその頃の記憶がまだ残っており,本当に当時の日本はそんな感じだったのですよ。この週末,長嶋さんを偲んで改めてこの超豪華本を味わおうかなと思います。 合掌