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2018/02/24

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2月22日は私たち夫婦の結婚記念日でしたので,夜は自宅でカミさんと一緒に寿司でもつまみながら一杯やって歓談し,私は殊勝にもカミさんの長年の苦労を労ったりしておりました。

 

ところが,ネットのニュースで,同じ22日に音楽評論家の礒山雅さんの訃報に接しました。驚愕するとともに,バッハの音楽をこよなく愛する私としては大きな喪失感に襲われました。礒山雅さんといえば,知る人ぞ知るバッハ研究の泰斗です。いつの日かその謦咳に接したいと思っていた方でした。非常に残念です。

 

私がバッハにのめり込むようになったのは大学生の時で,バッハ関連の書物やその他音楽関係の雑誌などもよく読んでおりましたから,その当時だって評論家の礒山雅さんの評論記事等に接していたとは思うのですが,礒山さんの著作(書籍)を手にした一番最初は,私が司法修習生で翌年に弁護士登録を迎えようとしていた冬のことだったと思います。それは「マタイ受難曲」(礒山雅著,東京書籍)という本です。もうその頃は,私は「マタイ受難曲」の虜になっており,これこそがバッハの最高傑作だと確信していましたから,偶然に東京の書店でこの本を見つけた時は「やった!」と思いました。

 

爾来,この本を何度読み返したことか分かりません。白っぽいカバーが手垢で変色し,一部すり切れております。本当に素晴らしい本です。「はじめに」の箇所には次のような記述があります(同書18頁)。

 

「ともあれ、以来四半世紀にわたって、《マタイ受難曲》と付き合ってきた。《ロ短調ミサ曲》の方が上と言う人もいるが、私は、構想の雄大さと親しみやすさ、人間的な問題意識の鋭さにおいて、《マタイ受難曲》こそバッハの最高傑作であると思っている。この作品には、罪を、死を、犠牲を、救済をめぐる人間のドラマがあり、単に音楽であることをはるかに超えて、存在そのものの深みに迫ってゆく力がある。それはわれわれをいったん深淵へと投げ込み、ゆさぶり、ゆるがしたあげく、すがすがしい新生の喜びへと、解き放ってくれる。研究者としての私にとって、《マタイ》はいつも、大きな目標として、頭の上にあった。その《マタイ受難曲》の研究に、私は、自分の四十代を費やした。その集成が、本書である。」

 

研究者として自分の四十代を費やすという求道心,探求心,強固な意志には敬服しますし,改めてバッハという存在の大きさに思い至ります。そして礒山さんの四十代を費やした集成がこの本なのですし,「あとがき」には「私にとっての一つの大きな仕事が、今ここに終わる。」と記載されているとおり(同書491頁),礒山さんにとっても誠に達成感のある仕事だったのでしょうね。だから,私としてもカバーが手垢で変色するほど何度も何度も読み,それでも再び読み返したくなるような本なのです。

 

心からご冥福をお祈りしたいと存じます。

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