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2017/08/14

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 先日の午後4時少し前でしたか,いつものかばんを持ってタクシーに乗り込もうとしましたら,もう全然鳴きもしない力のない蝉が私のかばんの先に停まったのです。じっと私の顔を見つめていました。この蝉は,おそらくは今わの際にあったのだと思います。可哀そうだとは思いましたが,蝉を車内に持ち込むわけにもいかず,そっと手で払いのけてやりました。長い長い土の中での生活の後,2週間ほど声の限りに鳴いてこの世を去るのでしょう。まだ暑い日が続きますが,夏もそろそろ終わりに近づいているのだなと感じました。

 

 

 8月8日は民俗学の先駆者ともいうべき柳田國男の命日だそうですが,奇しくも昨日,「遠野物語」と「遠野物語拾遺」を読み終えました(大和書房の若緑色の装丁の本)。大変に読みごたえがありましたし,民俗学への興味も高まりました。正確に言えば,民俗学という学問そのものよりも民俗学が扱う分野,世界,特に民間伝承,伝統,年中行事,あらゆる自然に神が宿るとする昔からの日本人のものの捉え方などに興味を覚え,そして何かしらこういった世界には郷愁というものを感じるのです。

 

 

 神隠し,河童,座敷童(ザシキワラシ),オシラサマやオクナイサマ,山姥伝説,いろいろな妖怪,それにいわゆる「虫の知らせ」のような不思議な現象などなど,独特の世界が展開されていますし,興味深い民間伝承にも様々なものがあります。東北と沖縄で似たような話がありますし,それはほんの一例であって,日本全国に似たような内容の民間伝承があります。こういった民間伝承や不思議な現象は,古くは「日本霊異記」の世界を思い起こさせます。

 

 

 遠野物語の序文は誠に名文であり,柳田は「国内の山村にして遠野より更に物深き所には又無数の山神山人の伝説あるべし。願はくは之を語りて平地人を戦慄せしめよ。此書の如きは陳勝呉広のみ。」と述べております。みなさんも,一度戦慄してみませんか(笑)。そして,これはウィキペディアからの受け売りですが,ヨーロッパでは1000年以上のキリスト教文明と民族大移動,そして近代以降の産業革命の進展のためフォークロア(民間伝承,民俗資料)の多くが消滅ないし散逸してしまっているのに対し,日本ではそのようなことがなく現実のいたるところに往古の痕跡が残っており,フォークロアを歴史資料として豊かに活用できる土壌があります。柳田民俗学は,このような民間伝承の歴史研究上の有効性を所与の条件として構築されたものなのです。

 

 

 なお,私は宮本常一の「忘れられた日本人」(岩波文庫)を読んでいたく感動したことがあり,それ以降はこの宮本常一の民俗学にも大いに興味をもっております。柳田國男が,民俗学研究者として漂泊民や被差別民,性などの問題に対する言及を意図的に避けているのとは異なり,宮本常一はこれらの分野にも広範に研究対象を広げ,さらにフィールドワークを徹底していたため,これまた本当に素晴らしい研究,著作なのです。

 

 

柳田國男と宮本常一,一読をお勧めします。

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