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弁護士ブログ

2010/03/29

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 鳩山由紀夫という人の言葉や行動の軽さ,国益という視点の欠如については,もう今さら言うまでもないだろう。こういう人をわが日本国の首相にいただかざるを得ない国民の不幸を嘆くべきであるし,国民はその不明を恥じるべきである。

 

 米軍海兵隊普天間基地移設問題については,新聞報道によると,政府としては,①名護市にまたがる米軍キャンプ・シュワブ陸上部案,②うるま市にある米軍ホワイトビーチ沖の埋め立て案,そしてこの2案に県外への訓練移転などを組み合わせる移設案を,既にアメリカ側と沖縄県に伝えている。しかしことここに至っても,この鳩山という人は,「極力,県外に移設させる道筋を考えてまいりたい」などとリップサービスをしている。アメリカなどに既に伝えている政府案の2案そのものが既に県外を放棄しているのにである。何を考えているのであろうか。

 

 郵政改革法案の「最終案」の内容についても,テレビで亀井大臣と菅大臣とが水掛け論を展開し,見苦しいことこの上ない。「閣」分裂と言われているくらいである。鳩山由紀夫という人のリーダーシップ(指導力)の無さは度し難い水準に達している。リーダーシップをこれから発揮していくと言ったって,もともとそれがない人ならば発揮のしようがない訳であり,無い物ねだりである。そもそもこの人は,「国というものがなんだかよくわからないのですが」と述べている。それが正直なところなのだろうし,国益という観点が見事に欠如しているのである。

 

 鳩山という人は,3月末までには普天間基地移設問題の政府案を確定したいと述べているし,これから最終期限の5月末に向けて本当はとても大切な時期なのである。旅行は確かに静養にはなるし,英気を養うことはできるが,この時期に夫婦で千葉県鴨川市のリゾートホテルへ一泊旅行に向かう神経が分からない。

 

 「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」(若泉敬著,文藝春秋社)という本を知り,仕事の合間にこれを読みたいと思っている。この本に出てくる佐藤榮作元首相や若泉敬氏の国益とは何かという自問自答,苦悩は途方もなく深い。佐藤元首相と今の鳩山という人とは,そもそも次元が違い過ぎる。

2010/03/26

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 朝の通勤経路にある小学校の桜が咲き始めた。とても美しい。あと数日で満開になるのではないだろうか。満開になった時は見事な桜ですよ。この学校の桜は。そういえば,小・中・高の各学校はもう既に卒業式は終えているのであろう。卒業式といえば,僕なんかがすぐに想い出すのは,「仰げば尊し」という歌である。

 

 ところが,この「仰げば尊し」という名曲は,現在では卒業式の際に歌われることが極めて少なくなっているらしい。とても残念である。いつの時の卒業式だったかは忘れたが,この「仰げば尊し」を歌いながら,僕も涙目になったし,同級生の中にも泣いていた子が少なからずいた。旋律が美しいだけでなく,何よりも歌詞が素晴らしい。

 

1番
 仰げば 尊し 我が師の恩
 教(おしえ)の庭にも はや幾年(いくとせ)
 思えば いと疾(と)し この年月(としつき)
 今こそ 別れめ いざさらば
2番
 互(たがい)に睦し 日ごろの恩
 別るる後(のち)にも やよ 忘るな
 身を立て 名をあげ やよ 励めよ
 今こそ 別れめ いざさらば
3番
 朝夕 馴(なれ)にし 学びの窓
 蛍の灯火 積む白雪
 忘るる 間(ま)ぞなき ゆく年月
 今こそ 別れめ いざさらば

 

 素晴らしい歌詞ではないか。卒業式の場で,数年間の思い出深い学校生活,そして先生や同級生との名残を惜しむ最後の短い時間,感動しながらしみじみと歌うのである。でも,これを歌うことに反対する人々,特に日教組は,先生に対する恩を強制することになるとか,特定の曲を歌わせることは民主主義に反するとか,2番の歌詞にある「身を立て 名をあげ やよ 励めよ」が競争主義を助長するとか主張しているという。

 

 学校で1年に1回だけ,さきほど述べたように卒業式の場で,数年間の想い出深い学校生活,そして先生や同級生との名残を惜しむ最後の短い時間,感動しながらしみじみと歌う際に,「先生に対する恩を強制された」などと感じる生徒がいるだろうか。この歌詞を1年に1回歌ったからといって,それが競争主義を助長することになるのだろうか。知的好奇心,やりがい,向上心などからくる真っ当な努力,立身出世のための蛍雪の努力と競争のどこが悪いのか。ノーベル物理学賞などを受賞した日本人学者たちの存在は,我々にとって誇りであることはあっても,決して競争主義の申し子,「勝ち組」などといってネガティブな感情をもつ国民がいるだろうか。日教組の諸君は,不正な資金提供の前提となるカンパ集め,政治活動やデモ,国歌斉唱に対する妨害,非協力的態度などに血道をあげるのではなく,本当の意味で生徒から「師の恩」を感じてもらえるような教育者になる努力をすべきである。政治活動より,教育者としての資質,能力の向上に努めるべきである。

 

 まあ,卒業式で歌われる曲については,卒業する生徒らに選んでもらってもいいが,少なくとも何らかの政治的な圧力で,この「仰げば尊し」という名曲がそのリストから半永久的に外されるのは,僕としてはとても残念なのである。

2010/03/18

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大久保「お前,人事異動の内示あったか?」
西 郷「ない・・・・・・。お前は?」
大久保「・・・・・・・ない。」
西 郷「はっ,はっ,は。これからも万年係長同士,よろしくな。」
大久保「まあな。お前だけ課長補佐だなんていうのは,ジェラシーだからな。」
西 郷「それはそうと,子ども手当法案は衆議院本会議で可決されて,今は参議院で審議されているようだな。お前のとこは,下の子はいくつになった?」
大久保「俺のとこは,もう16歳だ。だから,もう子ども手当てはもらえない。」
西 郷「そうか。俺んとこの下の娘はまだ13歳だから,この娘が15歳の4月1日の前日まではもらえる。でも,この子ども手当て法案というのは,何か変だぞ。」
大久保「恒久財源が確保できていないということか。」
西 郷「ああ。仮に参議院でもこの法案が通ったとして,本年度は月額1万3000円だが,次年度以降は月額2万6000円になる。そうすると,約5兆4000億円という巨額の財源が必要になるってぇのに,確たる具体的な成長戦略もないまま,恒久財源が確保できていない。」
大久保「俺はね,もらえないやっかみから言うんじゃないけど,これは典型的なバラマキだと思うよ。所得制限もない。年収2000万円の人ももらえる。国債なんかを発行してまでこんなことをしていると,結局国の借金をこれらの子どもが背負うことになる。将来にツケが回されるということだ。」
西 郷「そうだな。たまにはいいこと言うね,お前も。この子ども手当てというのは,一体何だろう。全ての子どもは国が養うべきだというような,国家社会主義的な発想だろうか。それとも少子化対策か。それとも何らかの経済効果を狙っているのだろうか。消費性向をどのくらいと見ているのだろうか。乗数効果は。」
大久保「ちぇっ。ちょっとばかしマクロ経済学の一部をかじったからって,偉そうに。」
西 郷「おい,それよりお前,そのだし巻き卵は俺が注文したやつだし,俺が食うべきものだろ,本来は。原則的は。究極的には。道義的には。・・・人情的には。」
大久保「・・・まあ,ほんとに了見狭いねお前。そんなミクロなこと。俺とお前の友好関係について,将来的な成長戦略を示していこうよ。」
西 郷「はぁ?何それ。」
大久保「お前さっき少子化対策といったけど,本当の意味で少子化対策を行うんだったら,フランスが一応の成功をおさめたように,母親が安心して働ける環境整備が重要だと思う。日本には保育施設の待機児童がすごく多い。スタッフも不足している。パチンコ代や飲み食い,貯蓄に回されるかもしれないお金のバラマキよりも,施設,人的整備などを充実させた方がよほどいいと思う。」
西 郷「それとな,腰を抜かすほどたまげたことがある。この子ども手当て法案,何と,国籍を問わず,保護者が日本に居住してさえいれば,その子どもが外国(母国)に住んでいても支給されるそうだ。担当大臣の国会答弁もそう言っていたし,厚生労働省児童手当管理室もそのような解釈,見解を示している。すごいことだよ,これはー。」
大久保「フィリピン人の親が日本で働いていて,母国に15歳未満の子どもが5人いたら,この5人に月額6万5000円が支給されるのか・・・。来年度は1人当たり月額2万6000円だから,13万円ということになる。中国人の親が日本に住んでいて,母国に15歳未満の実子が3人いて,養子縁組した養子が2人いても同じことになる。パスポートの偽造なんかが横行しているというのに,この養子縁組も偽装されなどしたら・・・。」
西 郷「いやー,すごいことになっているね,民主党政権は。さすがに,この母国に残した外国人の子どもに対する支給については,今後本当にそれでいいか検討されるようだが,人から突っ込まれて初めてその不都合に気づくような政権って,一体何なんだ。鳩山首相って,すごくとぼけた顔をしてるけど,顔だけじゃなくて政策や行動や言葉も発想もとぼけてるね。」
大久保「選択的夫婦別姓法案といい,永住外国人の地方参政権付与法案といい,民主党政権が続く限り,この国の形が徐々になくなっていくような気がする。」
西 郷「うん。人に人柄という言葉があるように,国にも国柄という言葉がある。日本が大切にすべき国柄がだんだん壊れかけているよな。」
大久保「あぁ,西郷,どうするよ。」

2010/03/12

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 早朝や夜は,やはりコートなしでは外は歩けない。寒の戻りというのであろうか。一度はもうコートはいらないなと思ったのに。雨が降ったり,寒が戻ったりしながらだんだんと春を迎えるのですね。

 

 さて,昨年8月末の衆議院議員総選挙で国民は民主党に308議席も与え,大勝させた。大いに期待をしていたのであろう。でも率直なところ,今ではみんなどう思っているのであろうか。もうそろそろ民主党の本質やこの党を構成する議員の資質,支持母体の究極目標などに気づいてもよさそうなのに。そして,鳩山由紀夫という人はそもそも総理大臣などになるべき人ではなかったということに,ぼちぼち,あるいは少なくともうすうす気づいているのではないか。

 

 この鳩山という人は,ついさきごろまでは朝鮮総連の指導下にある各種学校,朝鮮学校を高校授業料無償化の対象には含めないという趣旨のことを述べていたにもかかわらず,今度は一転してその対象に含める方向で検討するに至っている。このような学校内でどのような教育が行われているのかは,産経新聞の報道に詳しく書かれている。鳩山という人の「耐えられないほどの言葉の軽さ」である。言っていることがコロコロ変わるのである。また,この鳩山という人は,米軍海兵隊普天間基地移設問題を5月末までに解決すると豪語しているが,記者団からそれができなかったら退陣する覚悟があるかという質問に,「当然のことながら,一つ一つの政策の実現に向けて覚悟を持って臨む。当たり前の話だ。」と述べた。ところがその舌の根の乾かぬうちに,自民党の大島幹事長の同趣旨の質問,要求に対し,今度はこの鳩山という人は,「進退をかけるとか,野党の挑発に乗るつもりは全くない。」と答え,退陣や進退をかけるという意味ではないと事実上前言を翻している。所詮この人の「覚悟」とはその程度のものである。

 

 この人の言葉や行動の「ブレ」は今に始まったことではなく,もはや天性のものであろうし,いま正に佳境に入っており,宴たけなわなのではなかろうか。昨日の記者の質問に対してこの人は,「物質の本質は『揺らぎ』。多くの意見を聞いて大事にする過程で,揺らぎの中で本質を見極めていくのが宇宙の真理ではないか。」などと述べたという。このような「揺らぎ」の中で,現在の日本にとって安全保障上不可欠となっている同盟関係に取り返しのつかない事態が生じてしまったらどう責任を取るのか。「揺らぎ」などの科学用語で自己を正当化しているが,要するに定見がないだけだし,首相に要求される資質,能力がないだけなのである。余談だが,新聞報道によると,この人が公邸に引っ越す際にかかった公費の額は約700万円であり,歴代の首相の中でもダントツの金食い虫のようである(笑)。その仕事のしなさ振りといい,約9億円の母親からの「子ども手当」をめぐる脱税もどきといい,国益への反し振りといい,定見の無さといい,サッカーで言えばもはやレッドカード(退場)であろう。

2010/03/04

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 自宅の近くの並木道には,早咲きの桜の木が並んでいるが,もう赤っぽい花が開き始めている。ソメイヨシノとは明らかに異なるが,この自宅近くの桜も美しい。この並木道の桜は毎年早めの開花なのだ。去年もこのブログでそのことに触れた記憶があるが,あれからもう1年が経ってしまった。そういえば,つい先頃正月のお雑煮を食べたと思ったら,もう3月である。本当に早いものである。こんな風にして歳をとっていくのね(笑)。

 

 このブログは決して政治ブログなどではなく,単に日々思いついたことを書くだけのブログである。でもどうしても最近の政治の流れには不満がある。1週間のうちに2度も「つける薬がない」シリーズでやっちゃうと政治ブログみたいになるので,今日は違うタイトルにした。

 

 ジャイアンツファンの僕がとっている読売新聞の報道によると,大地震で倒壊の恐れがあるとして全国の自治体が来年度中に着工予定だった公立小中学校など約5000棟の耐震化工事に関し,民主党政権によって文部科学省の関連予算が約63パーセントも削減されたということだ。なぜかというと,民主党政権が掲げた「高校授業料の実質無償化」で約3933億円の予算が必要になり,そのしわ寄せを受けたためだ。この削減額は約2800棟の耐震化工事額に相当するという。くだんの「高校授業料実質無償化」については,所得制限もなしになされるそうだし,結局は,パチンコ代に消える可能性もある「子ども手当」と同様,将来はこども達の財政負担になるバラマキ政策である。お父さんやお母さんが一生懸命に働いて,苦労して子ども達を高校に進学させてあげるからこそ,こども達はこれまた一生懸命に勉強をするという構図でなければならない。

 

 鳩山由紀夫という人は,施政方針演説で,いきなり「いのちを,守りたい。いのちを守りたいと,願うのです。」と述べた。僕はこの映像を見て,一瞬凍り付いた(なお,その後の演説内容でこの人が,5年間で約9億円の『子ども手当』を受領しながら脱税という結果を招来していたにもかかわらず,『労働なき富』に言及した時は,さらに凍り付き,凍死しそうになった)。いのちを守りたいというならば,バラマキなどは止めて,大地震で倒壊の恐れのある公立小中学校の耐震化工事を実施しなさいっ!この小中学校の耐震化工事というのは,震度6強の地震で倒壊する恐れがあると診断された学校施設が補助対象となっている。文部科学省によると,学校施設の耐震化率は今年4月でまだ67パーセント程度であり,工事が必要となっている施設は約2万5000棟に上るということである。

 

 それにしても,しみじみ思うのだが,「子ども手当」にしても「高校授業料実質無償化」にしても,金銭の給付だったり,金銭支出の免除だったりして,あくまでも金銭の問題に帰着する。一方,小学生から高校生に施される教育の内容自体に言及されることがあまりない。再三言うように,資源の乏しい日本は人こそ資源なのであるから,本当に重要なのは,教育の中身なのだと思う。これについては言いたいことが山ほどあるが,今日はこれくらいにしとくわ(笑)。本来の仕事もあるし(爆笑)。

2010/03/02

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 毎朝歩いて通勤していると,たまに鳩と雀がそれぞれ数匹ずつ仲良く何かをついばみながら集まっているのを見かける。可愛いし,無邪気だなあと思う。思わず足を止めてしまうのだ。こういう小さな可愛らしい動物も,いつも人間と共存し,いつも生活の中に登場してくれるような良好な環境を維持していかなければならない。

 

 ところでこの国は,現在のところ鳩と名の付く人が,何とまあ総理大臣までやってしまっている。この人の今までの無定見かつ軽い言動を見ていると,この鳩と名の付く人が自ら何かを発言しても,3歩ほど歩いたらもうその発言自体を忘れているという極めて特殊な能力を持っていると思わせる。類い希である。

 

 一方,この人が国益を害してまでそれとの連立維持を図ろうとしている社民党という政党は,もうどうしようもない。この政党は,米軍海兵隊普天間基地移設問題で,相当に的外れな考え方に基づいて行動している。一言で言うと,安全保障(国防)のために必要な基地を,あたかもゴミ処理場などの嫌忌施設か何かのように考えているフシがある。この移設問題が10数年にわたって検討に検討が重ねられてきたのは,確かに普天間地区の危険を除去するためである。しかし,社民党が当初あれだけ固執していたグアムに米軍海兵隊が将来全部移転してしまったら,日本一国で有事に対応できるのであろうか。今ある普天間基地の機能をもった施設が完全に国外に移転してしまったら,有事即応の体制がとれるのだろうか。フィリピンのクラーク空軍基地とスービック海軍基地から米軍が全面的に撤退した直後に,中国が「領海法」を公布してフィリピンらがその領有権を主張していた南沙諸島を実効支配し始めた現実を知っているのか。グアムの現地の首長から,社民党の主張するような移設は無理だと言われ,ようやくこの社民党も現在では国内案をアチコチ主張し始めたが,非現実的なものばかりであろう。要するに,安全保障(国防)の実効性を確保しつつ,普天間地区の危険性を除去する現行案のような現実的な案に落ち着かざるを得ないのである。

 

 それにしても,民主党がマニフェストには書いていなかった「永住外国人地方参政権付与法案」,「選択的夫婦別姓法案」などについて,とりわけ熱心に推進しているのが社民党の福島みずほという党首だし,千葉景子という法務大臣である。この千葉という人も元はといえば社民党出身である。「永住外国人地方参政権付与法案」については国民の相当多くが反対であると思われるし,「選択的夫婦別姓法案」についても国民の半分ほどは反対していると思われる。それなのに,この両案とも,マスコミなどを通じて国民的な議論がなされたのであろうか。それに民主党内でも綿密な議論がなされたフシはない。というのも,小沢幹事長が韓国訪問の際,「永住外国人地方参政権付与法案」を通すことを韓国に半ば「公約」したことからも分かるとおり,同党の首脳陣が挙って賛成派だからであろう。

 

 民主党はこれらの法案については,その政策集(インデックス)には書いてあったのに,マニフェストからは外した。ことさら外したという印象が強く,国民的合意が得られないことを知っていたからであろう。そのことを知っているからこそ,衆議院に300を超える議席を得たことをいいことに,予算成立後にドサクサに紛れてごり押しで成立させてしまえという構えだったのだろう。「永住外国人地方参政権付与法案」については,亀井静香大臣の反対などで何とか政府提出としての形式は断念したかのようだが,今度は民主党参議院議員の川上義博らが中心となっての議員立法が企図されているようだ。

 

 「選択的夫婦別姓法案」については現実に提出される可能性が高いと言われている。アンケートによると,これについても国民の約半分は反対しているというのに。この法案の賛成者らの論拠は,いずれも説得力がない。婚姻の時はいいとしても,現実に子供が生まれた時,どちらの姓を名乗らせるかについて夫婦間で円満に合意に達するのであろうか。その時点で揉めてしまい,夫婦の心の奥底ではその問題がわだかまりとならないであろうか。夫婦別姓制度を採用している国では,離婚率の高さが指摘されている。家庭,家族の一体性が損なわれる。子供はいい迷惑である。

 

 いやー,この政権は実に恐ろしい。

2010/02/25

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 おろしたての靴がまだ足にフィットせず,靴擦れができた。痛い足をかばいながらも長距離の徒歩通勤を終え,自宅マンションのエレベーターで待っていると,後から父と子の親子連れが来た。この小さな男の子は僕の膝小僧の高さより少しだけ高いくらいの幼さだったけど,僕の顔を見るなり「こんにちはー。」と大きな声で挨拶をしてくれた。僕も思わず相好を崩して「こんにちはー。」と挨拶した。とても可愛い子どもだった。おそらくこの子は,家庭内で両親の会話を日常的に耳して言葉を覚え,その両親が日常的に他人と挨拶を交わす様子も見ていて,自然に挨拶の習慣が身についたのだと思う。この子は,別の階で先にエレベーターを降りようとする際にも「おやすみなさい。」と挨拶してくれた。

 

 子は親の背中を見て育つというけれど,親の挙措,親が苦労している様子などを身近に感じながら成長していくのであろう。このように親がしっかりしていれば,たとえ口うるさく言わなくても,自然に躾ができる。日本の子どもの礼儀正しさは,江戸末期や明治時代に初めて日本を訪れた外国人らによる滞在記などでもつとに指摘されていた。「逝きし世の面影」(渡辺京二著,平凡社ライブラリー)という本に詳しく紹介されている。名著である。今読んでいる「徳の国富論」(加瀬英明著,自由社)も素晴らしい本で,日本人の本来の徳性,それこそが最も失われてはならないものだと説得的に主張されている。

 

 親は子に最大限愛情を注ぎ,子は親の愛情を感じ,一生懸命な親の姿を見て尊敬する。社会の最小単位である家庭が安定することが,社会,国家の基盤になる。それにしても,社民党の福島みずほという党首は,少子化対策の担当大臣でもあるが,抜本的,効果的な少子化対策について,ちゃんとした仕事はしているのだろうか。この人は,社会主義インターナショナルの副議長でもあるそうで,家庭の一体性を危うくする「選択的夫婦別姓法案」の提出にはとてつもなく意欲的だが,少子化対策については本当に仕事をしているのであろうか。疑問である。

2010/02/18

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 ある政党を組織力,投票行動,資金面などで支えている団体があるとする。その団体がいかなる存在かは,結局その政党がいかなる存在かという問題に帰着する。というのも,組織力,投票行動,資金面などである政党を支えていこうとする団体は,その団体の活動目標や政治的な理念を当該政党を通じて実現しようという目的があるからであり,一方,その援助等を受けている政党は,やはり毎回の選挙で大切な票をいただけるし,資金的にもありがたい訳であるから,その政治活動や政策の策定にはその団体の意向が反映したものにならざるを得ないからである。

 

 昨年8月の総選挙で当選した民主党の小林千代美衆議院議員(北海道5区)個人に,北海道教職員組合側(いわゆる北教組)から,合計1600万円の選挙資金が渡されていた疑いが強まったとして,札幌地検は政治資金規正法違反(企業・団体献金の受領等)の疑いで,北教組事務所を捜索し,強制捜査に入った。この小林という議員の陣営では,連合札幌の元会長が投票依頼の電話をかけた報酬として金銭供与の約束等をしたとして,昨年10月に公職選挙法違反容疑で逮捕され,今年2月12日に札幌地裁で懲役2年,執行猶予5年の有罪判決を受けているし,この北教組という団体はその事件に関しても昨年10月に捜索を受けている。

 

 産経新聞の報道によると,北海道の教育をゆがめてきたこの北教組という存在は,その活動の激しさから広島,大分とともに「H2O」と並び称されてきた日教組の牙城のようである。そして,気に入らない校長は組合に報告するよう呼びかけられ,市町村教育委員会や道教育委員会まで突き上げていき,卒業式など式典での国旗掲揚,国歌斉唱,学力テスト,いじめ調査などにはいずれも非協力的であるという。例えば,滝川市の小学6年の女児がいじめを苦に自殺した問題を受け,北海道教育委員会が昨年12月に小中学校を対象に実施したいじめの実態調査について,アンケート回収や教員向けアンケートへの回答に協力しないよう組合員に指示していたという。また,この北教組という団体は,日本固有の領土である竹島について,「韓国の主張が正しい」とする資料を組合員に配布したりしているということだし,2年前の1月には地方公務員法で禁止されている争議行為を行って1万2551人が戒告処分を受けている。

 

 いじめ問題を前向きに解決するための実態調査がなぜいけないのか。国旗や国歌をないがしろにし,自分の国に誇りがもてないような人間は諸外国では信頼されない。児童が起立して国歌を斉唱している時に,起立もせずにふてくされた教員の姿を児童が見た時に与える心理的影響を考えないのであろうか。自分の国に誇りがもてなくなるような反日的な教育にさらされている児童のことを思うと,俺が教壇に立ちたいよと思う。挙げ句には授業を放り投げて争議行為である。教育こそ国家百年の大計である。資源の乏しい日本は人こそ資源である。日教組の組織率が徐々に低下していくことを切に願っている。

 

 話を元に戻すが,民主党の素性もこれでよく分かるはずである。

2010/02/16

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 鳩山由紀夫という人の定見のなさ,存在の軽さ,無責任さ,これはもう宿痾のようなものであろう。思えばこの人が内閣総理大臣に就任して以降は,その場限りの言動によって釈明に追われてきた。国語辞典によると,釈明というのは,誤解や非難などを受けた時に自分の立場や事情などを理解してもらうために説明すること,とある。正に釈明につぐ釈明の連続であった。米軍海兵隊普天間基地移設問題しかり,このたびの「子ども手当」の財源問題にしてもしかり。

 

 この人は,子ども手当の支給について,2月14日には「財源は無駄を削減するなかで,余裕ができた分だけやる仕組みを作ろうと思っている。」と発言し,マニフェストでうたわれた1人当たり月額2万6000円の満額支給にはこだわらないとも受け取れる発言をしたかと思うと,これを問いただされた翌15日は,平成23年度は当然予定通り,満額をやる。そのための財源も,歳出削減を徹底的にやって生み出していく。」と釈明している。どう考えても論旨,趣旨が一貫しているとは思えない。それに,このこども手当の満額支給を本当に実施すると5兆円を超える財源が必要になる。でもどう見てもこの人よりはものを知っていると思われる野田財務副大臣も峰崎財務副大臣も口を揃えてそんなことは困難だと述べた。この鳩山という人は本当に成算があってものを言っているのか極めて疑わしい。言葉が軽すぎるのである。

 

 陸上自衛隊の中沢剛一等陸佐が2月10日の日米共同訓練開始式で,「同盟は外交や政治的な美辞麗句で維持されるものではなく,ましてや『信頼してくれ』などという言葉だけで維持されるものでもない。」と訓示した。これにより彼は注意処分を受けた。軍律からしてこれは仕方がないという見方もあろう。彼が引用した「信頼してくれ」という言葉は,オバマ大統領が来日した際にこの鳩山という人が発した「Trust Me」という言葉の引用に恐らく間違いない(中沢氏本人は否定しているが)。しかしこの鳩山という人は,その舌の根も乾かないうちに同盟国のトップを裏切るような発言をしている。この人や民主党政権以外の現場の人間やアメリカの政権担当者,現場の人間のほとんどは現状に危機感を抱き,憂慮しているはずである。鳩山という人の度重なる無責任発言と比べれば,中沢一等陸佐の発言は極めて真っ当である。

2010/02/01

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 今,この日本国の首相という立場にある鳩山由紀夫という人の施政方針演説を聞いていて,本当にイヤになった。こういう人を国のトップにいただかざるを得ない国民の不幸を心の底から思うのである。この人は,あのマハトマ・ガンジーの「七つの社会的大罪」を引用していた。臆面もなくである。

 

 この人が「理念なき政治」と述べた時,思わず苦笑してしまった。どの口がそのように言っているのだと・・・。これほど理念,定見のない首相も珍しいのである。「いのちを守る」,「友愛」,「コンクリートから人へ」などといったフレーズは連発しているが,この国を今後具体的にどのようにしていくのかについての具体的,説得的かつ裏付けのある政策はないのである。空虚である。例えば,この国の安全保障についての確固たる理念があるのか。米軍海兵隊普天間基地移設問題についても,今年の5月までに覚悟をもって決定すると大見得を切っているが,これは日本としての案を確定するという趣旨か,同盟の相手方であるアメリカとの間でも成案を得るという趣旨か,はっきりしない。それにこの人は,これが実現できなくても自分が辞めれば責任をとったことになると安易に考えていないか。事は十分な抑止力を維持すべき安全保障の問題なのである。沖縄にも,連立のパートナーにも,決して裏付けがあったとは言い難いマニフェストにもよい顔をしながら,結局はこの問題が暗礁に乗り上げたままに終わるというのでは,あまりに無責任であり,同盟関係に回復しがたいほどの打撃を与える結果となる。この人がアメリカのオバマ大統領との会見の際に,自分の思いつきの友愛ボートのプランを得意げに述べ始めた時,困ったなという顔で大統領から途中で言葉を遮られたのは有名な話である。

 

 さらに,施政方針演説でこの人が「労働なき富」が社会的大罪だと述べた時,開いた口がふさがらなかった。一体誰のどの口がそんなことを言っているのだ。これを噴飯という。母親から約5年間にわたって月額1500万円,総額約9億円もの「子ども手当」をもらっていたこと自体,正に「労働なき富」というのではないか。このような人がガンジー師の言葉を引用するのは極めて不遜である。民放テレビのあるゲストコメンテーター(女性の大学教授)が,施政方針演説の内容としていかに高邁な理念が述べられていても,この人(鳩山首相)の存在自体が軽過ぎて,説得力がないとコメントしていた。

 

 僕は,子どものころは政治のことはよく分からなかったが(今もだけど・・),首相(総理大臣)という存在にはそれぞれ功罪はあっても尊敬の念はもっていた。例えば,池田勇人,佐藤榮作など。でも,こういった人たちとこの鳩山由紀夫という人とは,比較するのも罰当たりなことである。

 

 もう国会審議もどうしようもなくなっている。閣僚席にいる閣僚が,質問者にヤジを飛ばしているのである。また,菅直人財務大臣は,国の財政のトップたる地位にありながら,マクロ経済学のイロハである消費性向と乗数効果との関係も理解していないようだし,その過去の発言内容から,政府支出がGDP(国内総生産)の重要部分であることを理解していないフシもある。この国はどうなってしまうのであろうか。

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